投稿日:2023.11.07 更新日:2024.07.03

【販促担当者必見】印刷物に最適な画像解像度とは?

販促物の作成でチラシやパンフレットなどを制作会社にお願いすることがあると思います。制作会社から「画像データは高解像度でください」と言われたことはありませんか? 高解像度の方がキレイに仕上がりそうだけど、どのくらいの解像度が最適なのかよくわからない、そもそも解像度って何?という方もいるかと思います。 今回は販促物作成で迷わない、印刷物に適した画像解像度をわかりやすく解説します。

そもそも「解像度」とは?

解像度とは、画像の1インチ幅(25.4mm)がどのくらいの密度(点)で構成されているかを表す数値のことです。

解像度の単位はdpi(ディーピーアイ)やppi(ピーピーアイ)がありますが、dpiはdot per inch(ドット パー インチ)の略で主にプリンターや印刷物の解像度を表し、ppiはpixel per inch(ピクセル パー インチ)の略でディスプレイなど画像を表示するデバイスの解像度を表しています。ドットやピクセルといった単位や細かな点の違いはありますが、どちらも同じ概念と捉えて問題はありません。今回のコラムでは印刷解像度について述べているため単位はdpiと表記します。

例えば1インチに10個ドットがある画像は「10dpi」、100個ドットがある場合は「100dpi」という表記になります。この場合、後者の方が解像度が高く、キレイな画像表現が可能ということになります。

では印刷物に適した画像解像度とは?

チラシパンフレットなど通常のカラー印刷であれば実寸(仕上がりサイズ)で350dpi程度ポスター展示パネルなど離れて見る大判のものは実寸で150〜200dpi程度の画像解像度があれば問題なくキレイに印刷できます。

印刷に適した画像解像度の目安

  • カラー印刷 :実寸で 350dpi
  • 大判印刷 :実寸で 150dpi 〜 200dpi

これらの数値を下回っている場合「解像度が不足しています」といった指摘が入ると思いますが、多少数値が下回っていてもOKな場合は多々あるので、迷ったら制作会社に相談してみると良いでしょう。

※後述しますがモニターで見るWebサイトの画像は一般的には72dpiです。Webの画像をそのまま印刷で使うのはオススメできません。

画像解像度の調べ方

Windowsの場合

画像を右クリックして「プロパティ」を表示します。
「詳細」タブにサイズと解像度が表示されます。

幅と高さの単位は「ピクセル」で表示されているためmmに換算する式に当てはめて実寸を計算する必要があります。

ピクセル数 ÷ 解像度 × 25.4 mm=実寸(mm)

上図のサンプル画像は「幅・高さ:1378ピクセル/水平・垂直方向の解像度:350dpi」なので、
1378ピクセル ÷ 350dpi × 25.4 = 100.003…mm
実寸が約100×100mmで解像度が350dpiの画像であることが確認できました。

Macの場合

Macの「プレビュー」で画像を表示し、メニューの「ツール」から「サイズを調整」を選びます。画像の実寸の幅と高さ、解像度が表示されます。

知っておくと役立つ画像解像度の豆知識

画像解像度が高ければ高いほど、より高精細な印刷結果になるの?

印刷に適した画像解像度の目安はカラー印刷で350dpiということは前述しましたが、もっと画像解像度が高い方が再現性が良いのでは?と疑問に思うかもしれません。
しかし印刷には「網点」と「線数」が関係してきます。

簡単に説明しますと、「網点」とは印刷物を構成する点のことで、「線数」とは1インチ(25.4mm)あたりに存在する網点が並ぶ線の数のことです。
印刷会社(オフセット印刷)では175線という設定をしているケースが多くみられます。
必要解像度は出力線数の2倍」というのが一般的な考え方となっており、350dpiよりも高精細にしたとしても線数が足りていなかったり、インクの滲みなどによって再現性が損なわれるため、適正数値より解像度が高ければ高いほど高精細な印刷結果になるというわけではありません。印刷での再現性には物理的な限界があると認識しておくと良いかもしれません。

ホームページのデータは印刷物で使えるの?

「自社のホームページで掲載している画像をカタログにも入れたい」というケースはよくあるかと思います。
しかしWebサイトで表示されている画像は一般的には72dpiとなっています。画面ではキレイに見えていてもそのまま印刷に使うと、ぼやけた荒い画像として印刷されてしまいます。
ホームページで使用している画像を使いたい場合は、Webサイトをコーディングする前の元画像を用意するようにしましょう。

まとめ

印刷物における「画像解像度」は、商品やイメージカットの見え方に影響を与える重要な要素です。
このコラムでは、解像度の概念や印刷に最適な画像解像度について解説しました。

デザイン制作の現場では解像度は常に意識しなければならないことですが、普段関わることがない方は概念は理解できても、すべての画像を適正な解像度で用意することは難易度が高く時間がかかる作業となります。
多少の誤差はあまり気にしすぎず、画像が用意できた段階で制作会社に判断してもらうということも選択肢の1つです。制作会社ではPhotoshopなどの画像編集アプリケーションで解像度や色味などを調整することができるからです。

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