投稿日:2024.02.28 更新日:2024.07.03

【スマホで撮れる】ストップモーションの作り方 実際の手順をご紹介!

レトロな雰囲気で、独特の世界観を表現できる「ストップモーション」。 昔から活用されてきた歴史ある手法ですが、最近は企業のプロモーションとして目にする機会もありますね。 このストップモーション、実はお手元のスマートフォンで作ることができます! 今回は、実際の手順を交えながら、初心者でも実践できるストップモーションの作り方についてまとめてみました。

ストップモーションとは?

ストップモーションとは、複数の写真を繋ぎ合わせて作成した動画のこと。パラパラ漫画のイメージが最も近いかと思います。

また、ストップモーションは「言葉」ではなく「動き」で表現することがメイン。そのため、幼い子供から大人まで楽めるのはもちろん、言語の異なる方々も含め幅広い層にアプローチすることができるコンテンツと言えます。

ストップモーションのメリット・デメリット

ストップモーションのメリット

オリジナリティを演出できる

ストップモーションは、「コマ撮り」で作る独特な動きが特徴です。コミカルだけど、どことなくノスタルジーを感じる‥そんな作品が多くありますよね。この特徴を活かせば、視聴者の印象に残る作品を作ることができるでしょう。

個人でもチャレンジできる

スマホで撮影・編集が可能なので、特殊な機材や環境がなくても作品を作ることができます。youtubeで個人の作品を見かけることもありますね。

ストップモーションのデメリット

手間がかかる

ストップモーション最大のデメリットは、「作成に手間がかかる」ということ。撮影の対象物を少しずつ動かしながら一枚ずつ撮影する作業は、根気が必要です。それも、1秒間に10枚、20枚‥となるとなかなか大変。しかしその分、手作り感のあるオリジナリティ満載の作品を作ることができます。

ストップモーション作成の手順

ここからは、ストップモーションの具体的な作成手順をご紹介します。筆者が実際に撮影した際の手順をまとめてみました。

STEP1. ストーリーを考えよう

まずは、ストップモーションの肝となるストーリーを考えてみましょう。
筆者は、下記の流れで作成しました。

1.ざっくりと全体の流れ=起承転結を考える

→物語の軸がブレないよう、まずは基本的な起・承・転・結を決めておくのがおすすめ。
(これを決めずに考え始めると「あれもしたい、これもしたい」となり、物語の展開に収集がつかなくなったりします‥。)

2.細かいシーン展開を考える

1で考えた起承転結をベースに、「いつ・どこで・だれが・なにを」の展開を考えてみましょう。
ここの展開が実際の動きに反映されることになります。

3.絵コンテにシーンを反映する

できれば絵コンテ(四コマ漫画のような枠内に、各シーンを書き込む物)を用意して、具体的な動きを書き出しておくのが良いでしょう。現実的にどのような動きであれば撮影可能か、細かく検討しておくと撮影がスムーズに進みやすいです。

4.各シーンに何秒くらい使いたいか、ざっくり考えて絵コンテに書き込んでおく

いざ撮影を開始した際に、シーンごとの秒数が決まっていると「このシーンは⚪︎秒だから、何枚撮影して‥」と、撮影の枚数を想定することができます。

STEP2. フレームレートを設定しよう

ストップモーションとは、画像を一枚ずつ繋げて映像のように見せる手法のこと。つまり、使用する画像が多ければ多いほど、滑らかな動きを表現することができます。そこで重要なのが、あらかじめフレームレートを設定することです。

フレームレートとは、「1秒間に使用する画像の枚数」を指します。例えば、1秒間に10枚の画像を使えば「10フレーム」、1秒間に20枚の画像を使えば「20フレーム」となります。

では、フレームレートとはどのように決めれば良いのでしょうか。以下の動画を参照しつつ、作りたい作品に最適なフレームレートを考えてみましょう。

5フレームと15フレームの比較

5フレーム(1秒に5枚の写真を使用)

少ないフレーム数で作成すると、動きがカクカクと大きくなるので、手作り感が強く、レトロな雰囲気になりやすいと言えます。

15フレーム(1秒に15枚の写真を使用)

5フレームと比較して、滑らかな動きを表現することができます。クオリティの高い動きを表現したい場合は、フレーム数が多い方が良いでしょう。

このように、フレームレートの設定は作品の雰囲気に大きな影響を与えます。例えば有名なクレイアニメなど、滑らかに動くアニメーションは、とても多くの枚数を撮影しています。大変な手間と技術の末、出来上がっているのです!

以上の情報を元に、あなたの作りたい動画のイメージに合わせて、フレームレートを設定してみましょう。

STEP3. 実際に撮影しよう

いよいよ、実際に撮影をする段階です。ここでは、「撮影に必要なもの」と「おすすめの撮影方法」をご紹介します。

撮影に必要なもの

  • 撮影用スマートフォン
    筆者は、普段使用しているスマートフォンで撮影を行いました。(撮影の際に邪魔になるので、アプリの通知は切っておくことをおすすめします!)
  • スマホスタンド
    定点カメラで撮影する場合、スマホスタンドが必要になります。長さや角度が調節できるものだと、様々な画角から撮影できるのでおすすめ。
  • 撮影物(人形など)
    動きをつけた時(腕をあげたりした時等)、動作を固定できるものだと撮影しやすいです。
  • 撮影物を固定するスタンド
    撮影物が自立しない物だったり、浮いているようなシーンを撮りたい場合はスタンドが必要になります。

あると便利なもの

  • ストップモーション撮影用のアプリ
    「ストップモーション アプリ」と検索すると専用のアプリを探すことができます。撮った画像をその場で動画として再生・編集できたり、作成にあたって便利な機能が多く入っています。
  • リモコンシャッター
    定点カメラで撮影する場合、スマートフォンは固定してなるべく動かしたくないので、触らずシャッターを切れるリモコンシャッターもおすすめ。
  • 照明・レフ版
    しっかりライティングをすることで、写真一枚一枚の見栄えが良くなり、クオリティアップに繋がります。

初心者におすすめな撮影方法

  • スマホスタンド等で、カメラを固定して撮影する
    カメラと対象物の両方を動かしつつ撮影するのは難しいので、まずは固定して撮影するのがおすすめです!カメラを固定することで、対象物の動きをしっかりと捉えることができます。
  • 室内で撮影する
    室外での撮影は、どうしても天気や時間帯(太陽の動き等)に左右されてしまいます。一方、室内でライティングして撮影すると、光の具合が一定になるため安定した環境で撮ることができます。(ただ、自然光がチカチカと変化する室外での撮影も味が出て良い点もありますので、必要に応じて選んでみてください!)
  • 背景をシンプルにする
    撮影物を固定するためにスタンド等を使う場合は、「スタンドを後から画像加工で消す」という作業が必要になります。その際、背景がシンプルだと画像加工がしやすいのでおすすめです。(不規則な背景にしてしまうと、後々の作業に手間がかかってしまいます。)

まとめ

ストップモーションの作り方について解説させていただきました。なかなか手間のかかる工程ですが、出来上がった時の感動はひとしお!ぜひ一度チャレンジしてみてください!

また、第二弾として「ストップモーションの作り方② 詳細な撮影方法編」の投稿も計画中です!お楽しみに!

私たち株式会社シーズンでは、40年に亘り企業様の制作をご支援させていただきました。これまでのノウハウをもとに、ストップモーションの制作にとどまらず、様々な分野の制作を承っております。ご興味のある方はぜひお問い合わせください。